お見合い結婚で準備するものは「釣書」と「写真」です。

釣書とは、元々は、お見合いする者同士が交換し合うものです。今は、自己紹介の代わりに結婚相談所の「会員専用」検索サイトで会員と仲人のみ閲覧できます。

この情報を元に、まずはお見合いのお相手として、選ばれていきますから内容によっては、お見合いが全然組めない、なんてことにもなりかねません。

この記事では、「釣書でわかること」と「釣書の大切さ」を解説しております。

お見合い結婚のキモ「釣書」

結婚相談所で婚活をする場合、何を見てお見合い相手を選ぶのかと言えば「釣書」と「写真」です。

釣書は、元々は関西で使われている言葉で「つりがき」や「つりしょ」と読みます。関東では、「身上書」「プロフィール書」と言います。

結婚は、生涯、生活を共にする相手です。その相手として選ぶために知りたいことが掲載されているのが「釣書」です。

釣書の内容

釣書には、「身長」「体重」「年齢」「国籍」「本籍地(任意で記入)」など基本的なことから「婚歴の有無」「子どもの有無」「年収」「学歴」「資格」「職業」「資産(任意で記入)」「趣味」「健康状態(慢性疾患、心身障害の有無)」「信仰宗教の有無」。
さらには、両親は健在なのかどうかなどの「家族構成」などが記載されており、これらに基づいて会って見たいお相手を選んでいきます。

ですから、お相手にご迷惑をかけぬ様、その記載に虚偽があってはいけません(虚偽があった場合、交際の進展具合に応じたペナルティ料金発生の場合あり)変更があれば速やかに訂正することが必要です。

釣書の個人情報の保護

現代は「個人情報保護法」により、当会では釣書の「名前は仮名」とし「住所は○○市(東京23区は区名は出さず「23区」と記載)まで」に留めており、「会社名は非公開」にしております。
誕生月・日は任意ですので生まれた年のみを記載すれば、名前も仮名、住所も市までの記載ですから個人を特定されることは、まずありません。

たまに聞かれますが「卒業した大学名」は、記入して有利になる有名大学ご卒業の方は書かれると良いですが、表示は任意のため「大卒」とだけ記載されている場合が多々あります。

釣書に書かれていない内容(出身大学名)などは、ご本人でお見合いや交際の際、お相手に失礼のない範囲で直接お聞きになっていただいております。

また、大学や大学院を「中退」した場合は、「中退」とは書かずに、最終学歴を記載します。

「家族構成」の記載は大切です。将来的に親の介護を想定したり、お相手が長男、次男なのかもお相手選びの参考にしたい女性がいます。そのため、親兄弟の生死、学歴(任意)、現住所(任意)、職業(任意)の記載が必要です。

親兄弟の生死以外は、任意の記載ではありますが、家柄がしっかりしているかどうかを気にされる方も多いですし、お相手の親御様が釣書を見る可能性もありますから、記載することをお薦めしております。

釣書でここまでわかる

お見合いの話すネタとしてテッパンなのは「趣味」です。こちらは、正直に書けば良いというものではありません。女性が「海外旅行」と書くと、一般的な男性は「お金の掛かりそうな女性だな」と敬遠します。書くなら「旅行」で結構です。

また、「ゲーム」というのも微妙です。「結婚しても、家事や育児を手伝わずに一人でゲームばかりやってそう」と敬遠されます。この辺りは、当会の場合、会員さんと話し合いながら、私が作成いたします。

「新興宗教の有無」についてですが、「新興宗教」の定義は「明治以降に発生した宗教」の信者さん(熱心に活動していなくてもその団体の名簿にお名前があるレベル)でしたら、新興宗教は「有」となります。

「仏教」や「キリスト教」は新興宗教には該当しませんが「毎週日曜日は、必ず礼拝に出席するために外出する」など、結婚生活に何らかの影響がある場合は、交際が進展していく中でお相手に話しておかれた方が良いかもしれません。

「障害の有無」ですが、身体のみならず精神においても障害者手帳を有する立場なのかどうか、障害年金を受給なさっておられるのかどうか、こちらも結婚生活にどの程度の介助や理解を有するのか判断する上で重要な記載事項です。

釣書があるから事前に素性がわかる

ここまでの情報を出会う前の段階で収集することは一般的には不可能です。

また、恋愛結婚でも、交際の進展具合によって少しずつ得ることのできる情報です。そのために数か月かかったりします。
恋愛では交際してしばらくたってから職業や年齢が「聞いていた話と違う」、ひどい場合は「既婚者だった」なんてことも少なくありません。

結婚相談所でのお見合い結婚は「真剣に結婚したい独身」の方々の開示された情報を元に選ぶことができる非常に効率の良い結婚システムなのです。

釣書の「備考欄」は要望欄ではありません

当会の釣書の一番下には「備考欄」があります。

ここは、「僕(私)と結婚したらこんなに良いですよ」という自己PRを書くのがおススメです。例えば、年収があまり多くない男性でしたら「(共働き前提)キャリアを中断せずに済みます。家事は積極的に手伝います」と記載することで、仕事を続けたい女性は安心してお申込みしてくれます。

年齢が高めの女性でしたら「初婚・再婚問わず積極的にお会いさせていただきます」という文言も良いでしょう。

よくあるのが「非喫煙者を希望します」「動物アレルギーのため、動物を飼っていない方を希望します」と記載することは、私はお勧めしません。タバコを吸っていても動物を飼っていても、お人柄が良いかもしれません。もったいないです。

まずは、お見合いをすることが先決です。お見合いをして交際になり、将来の話をする中で「たばこを辞めてくれた」「猫は実家に預ける」といった方もたくさん見てきました。

もちろん、「重度の喘息」ということでしたら、むしろ「慢性疾患」として記載しないといけない内容です。

また、「お互い何でも話し合える家庭を築きたいです」こちらもお気持ちとしては、わかりますが、「お互い」と言いつつも、相手に要求していると受け取られる可能性もあります。

良かれと思って記載した余計な文言で「なんだか、面倒くさそうな方みたいだからお見合いを申し込むのは辞めておこう」となることが少なくありません。

釣書は、最小限の情報にしておいた方が良いです。

最後に、「親との同居希望」、「(婿)養子希望」を、記載した場合、ほとんど、お見合いは組めないとお考え下さい。同居の必要があっても、結婚後1~2年は、夫婦二人で住む方法はないか検討しましょう。

まとめ

「釣書」によって、相手の素性を調べる手間暇は、お見合い結婚では不要です。

本人についてのみならず、将来的に義理の家族となる親兄弟の生死や学歴、職業までわかります。

当会の交際期間は「最長半年」と決まっていますし、時間的余裕がないアラフォーの婚活だからこそ、結婚相談所を積極的に利用なさるといいですね。