どうして、お見合い結婚は、男性の場合「年収」が大切なのでしょうか。

恋愛のイメージでお見合い結婚をしようとすると全く通用しません。
この記事は、婚活が長期化しないように、お見合い結婚と恋愛結婚の違いを理解し、時間を無駄にせず、効率よくお見合いをすることを目的とした記事です。

お見合い結婚は何を基準にお相手を探すか

恋愛結婚とお見合い結婚は違う

恋愛結婚は、「好き」という感情から始まる結婚です。「一目ぼれ」だったり、職場で顔を合わせるなど接点があり、その人(の人柄)に接することで好意が湧き、恋愛関係へと進むケースが多いと思います。その中で、学歴や年収、仕事など、その人の素性を徐々に知り得ていきますが、好きになってしまっていれば、年収などの「条件」は気にならないものです。

しかし、接点のない男女が結婚相談所で「お見合い」で出会い結婚する場合、何を基準にお相手を探していくのでしょうか?

結婚相談所では、「お見合い写真」と「釣書(プロフィール書)」の2点を準備し、その2点を元にお相手を探していきます。「釣書」には、身長、体重、学歴、年収、職種、本籍地、家族構成、持病、婚歴の有無、宗教の有無、趣味などの「データ」あるいは「条件」とも取れる内容が記載されています。

男性は、女性をほぼ100%「写真」で選んでいます。美しく撮れている写真を用意することは女性は必須です。そして「年齢」です。若い方が有利なのは致し方ありません。

一方、女性は、男性の「年収」と「身長」、そして「写真」で選びます。学歴はご自分と同等程度の男性を選んでいます。

結婚は「生活」です。共働きが当たり前になったとは言え、女性は、妊娠出産で働けなくなる期間が出てきますから、収入が低い男性より収入の高い男性から、まず選んでいくことは自然なことです。

結婚相談所での婚活で陥りやすい罠

そのため、結婚相談所でのお見合い結婚は、「条件ありき」のお相手探しとなりがちです。ここに大きな罠があります。その罠とは、「年収が高い」「学歴が高い」「身長が高い」など好条件を備える一部の人にお見合いのお申込みが集中しやすく、結果的に「倍率」が高くなることです。

これが、経済産業省発表の数値「結婚相談所での成婚率は10%程度」と算出される理由です(※平成17年の調査です。現在は結婚サービスの利用者が増えてますので、もう少し高いと思いますが、それでも10%台です)

広告などで「成婚率が高い結婚相談所」と謳っている場合、その成婚率の算出の仕方を確認されることをお薦めします。分母がまちまちです。経済産業省の成婚率の出し方は、「成婚退会者数÷全会員数」です。

ちなみに、「成婚率が高い結婚相談所」にお世話になれば、ご自分も結婚できそうな錯覚を受けますが、写真と釣書の内容が良くなければ「成婚率が高い結婚相談所」に登録したとしても、お見合いすら組めないのが現状です。なぜなら、お見合いは、写真と釣書の内容が良い人が選ばれるものだからです。

また、そもそも「成婚率が高い結婚相談所」は、成婚率を下げたくないので、最初から「好条件」の人しか入会させないケースが多々あります。具体的には、入会資格として「年収が○○〇万円以上」の方、「女性は年齢が○○才以下」の方が入会できます、などという具合です。

日本の独身男性の平均年収は400万円台前半

年収が高い男性がお見合い結婚では有利であることはわかりましたが、日本では、独身男性の半数近くの年収は400万円台前半です。

しかし、この「独身男性」の定義は「20代~50代」までの幅広い世代を指し、その平均値が「400万円台前半」なのです。この平均値を釣り上げてくれているのは、年齢が高い50代男性です。一般的に年齢が高くになるにつれて年収が高くなるからです。

年収が高い男性と結婚を望むのなら、50代の男性も視野に入れることも必要になってきます。

20代、30代で高い年収をもらっている男性は、専門職や大企業にお勤めなど、一部の限られた男性しかいません。その少ない「パイ」にたくさんの女性のお見合い希望が集中するということは、女性自ら高い競争の渦中に身を置くということになり、賢い戦略ではありません。

お見合い結婚は、年収だったり年齢だったり目安となる「条件」を元にお相手を探してはいきますが、あくまでも「条件」は目安であり、「条件」と結婚するわけではないということを忘れないでいただきたいと思います。

男性の年収は年代別で見ることを忘れずに

お相手を選ぶ目安に、それでも年収を目安にするのなら、あなたの結婚相手として希望する年代の年収を目安にした方が良いでしょう。

20代は200万台、30代は300万台、40代は400万台、というのがおおよその目安になります。地方は、もう少し低くなるかもしれません。

お見合い結婚で苦戦する男性は、40代で年収が400万円未満、特に350万未満の年収の場合です。地方でしたら物価も安いですからこの限りではありませんが、関東の場合、特に首都圏で40代以上の男性の年収(税込み)が350万に届かない場合、それを補う何かがないと結婚相談所での婚活は苦戦します。

「補う何か」というのは、例えば「持ち家があります(家賃がかからない)」、「家事全般できます(=共働き歓迎、女性はキャリアを捨てなくて良い、家事も女性任せにはしません)」「親は元気、または他界している(=現時点で介護の心配がない)」など、年収以外のPRポイントの有無が重要です。

年収を補うものがない場合は、転職や副業・復業も検討し「350万以上、400万以上」に年収を上げることがお見合い結婚では、選ばれやすくなります。

冒頭にも述べましたが、恋愛結婚の場合は、この限りではありません。年収や学歴などの「条件」を知る前に先に好きになってますからね。ですから、年収が350万以下、特に300万以下の場合、結婚相談所よりも友人・知人の紹介など恋愛でお相手を見つけることをお薦めします。

年収にこだわらない女性が成婚まで早い

一方、女性の皆さんも、こぞって「年収400万以上」の男性を探すということは、競争率が上がるということになり、女性にとっても苦戦を強いられます。ここで、思い切って発想を転換する柔軟性も大切になってきます。

未だに根強い「専業主婦になる」という理想は一旦置いておいて(将来的に旦那さんが出世すれば専業主婦になれるかもしれません)100~200万円位稼ぐ腹づもりで、男性の年収への許容範囲を拡げて探された方がいいです。

「高収入だけどケチなマザコン」と「そこまで年収が高くなくても人柄が良い男性」どちらが結婚相手として良いでしょうか?

男性は、現在の年収が低くても守る者ができれば奮起する生き物ののようです。結婚後に転職が成功して年収がアップした、という話しはよく聞きます。

そして、釣書に書かれている年収というのは「現時点の年収」です。
今は、昔と違って終身雇用制も崩壊しつつありますし、高給取りの男性でも、いつ、リストラされたり病気になって収入が減ってしまうかわかりません。先はどうなるのか誰にもわからないのです。もし、ご主人がリストラされたら離婚しますか?

年収が高い男性は女性を見る目が厳しい

大人の女性は、そういったリスクに備えていざという時に自分も「稼げる」準備をしているものですし、意外にも収入が高い男性は、看護師、薬剤師など「稼ぐ」女性を選んでいます。稼ぎ方=働き方、または生き方に対する価値観が似ているためではないでしょうか。

多くの女性が好む年収の高い男性から「僕のために何ができますか?」と聞かれたら、答えられるものをお持ちでしょうか。若さだけで通用するのは20代までです。

望むなら、望まれる「私」にならないと選ばれません。これは、婚活の現実です。

まとめ

お見合い結婚は、釣書と写真で会う相手を探します。そのため、年収など条件にこだわってしまいやすくなり、好条件を備える会員に申し込みが殺到し、自分が希望する人と中々お見合いができない、という現実が、結婚相談所での成婚率が思ったほど高くない理由です。

ご自身のために、謙虚にご自分と「釣り合い」の取れた相手を探し、お見合いを申し込んでいくことが婚活をいたずらに長期化させないポイントです。