婚活を始めたきっかけ
婚活をスタートさせた「きっかけ」は人それぞれです。よく聞く話として「付き合っていた人に振られたから」「そろそろ、いい歳だから」「結婚しろと親がうるさく言うから」「周りが婚活しているから」と、「何となく」婚活を始める方が多いように感じます。
結論から申し上げると「何となく」で始めた婚活は、続かないケースが多いです。何となく、結婚相談所に登録したら「素敵な方から会ってください」と連絡が来る、なんてことは、一部の方を除きほとんどありません。
「婚活」は甘くありません。相手があることですから、「断られ続ける」といったことも出てきます。1度断られただけで、耐え切れずに退会される方が少なくありません(特に女性)
結婚まで至れる方は、ご自分と向き合い、できることは何でもやってみようと謙虚に努力し続けられる方、結婚することを諦めなかった方だけです。
婚活するなら最初が肝心
せっかくお金と時間を掛けて婚活するのですから、婚活を始めよう!と思った時は、ぜひ、あなたの人生に、どうして「結婚すること」が必要なのか、よく考えてみられることをお薦めします。もしかしたら、恋愛で済むのかもしれませんよ。
結婚の動機が「何となく」結婚しなきゃ、という消極的理由ではなく、「私の人生で、○○を実現させたい」「人としてもっと成長したい」だから結婚したい、といった具合に積極的な動機で婚活を始めた方が、相手の探し方からして違います。
婚活の動機が曖昧なまま結婚相談所に登録すると、ご自身の足元を見ずに「若くてかわいい子」ばかりにお申込みをしたり、好みのタイプでないと会おうとしない、など残念な婚活(いつまでも結婚はできない)になってしまいます。
恋愛と結婚は全く違います
恋愛と結婚では相手に対する責任の度合いが異なります。結婚の先には子どもが生まれ「家族」ができますから、より一層、責任が重くなりますね。
結婚するには、覚悟が必要です。同居するしないに関わらず、親や家族も、関係してくるのが結婚です。恋愛と違って簡単にくっついたり離れたりはできません。結婚生活でいろんなことが起こったとしても、よっぽどのことでない限りは、解決へ向けてお互いの忍耐と努力、思いやりが必要なのです。
婚活で忍耐がないと、当然結婚には至りませんし、結婚してからも忍耐がないと結婚生活を維持できないのです。
結婚したら幸せになれる?
結婚したいと思う理由
恋愛ではなく「結婚したい」と思う理由は、以下の引用の通り「家庭」、「子ども」を持ちたい、と考えるようです。
結婚したい理由は、39歳以下の未婚の男女では、「家庭を持ちたいから」が60.9%と最も高く、次いで「子どもが欲しいから」が45.3%となっている。
(内閣府・平成25年度「少子化社会対策大綱の見直しに向けた意識調査」第2章1.結婚していない人の、結婚する意志について)より
夫婦二人でも「家庭」です。一つ屋根の下で生計を共にするカタチ。「独りじゃない」という安心感、帰宅すると部屋に明かりが灯っているのは、理屈を抜きにして安らぎを感じることもあるでしょう。
そんな結婚生活のイメージから「結婚したら幸せになれる」という幻想があります。幸せになりたいと誰しもが願うものですが、結婚したら、家庭を持てば幸せになれるのでしょうか?3組に1組は離婚する時代です。
結婚することと幸せになることとは別
「結婚したら幸せになれる」と思って婚活を始めるとしたら危険です。そのような考え方の根底には「相手に幸せにしてもらいたい」という相手への要求が隠れている場合があるからです。
結婚生活でも婚活でも、相手に何かをしてもらう期待ばかりしているのは、相手がそのようなふるまいをしないと、「○○してくれない」という不満になりがちです。
期待をするのは自由ですが、相手が自分の期待通りにしてくれるかどうかは「相手の自由」ですから、そこまで立ち入って要求したり、勝手にした期待が外れたとしても文句は言えないのです。
相手へ要求し始めると人間関係や夫婦関係の破綻は早いです。要求される立場になって考えてみるとわかると思います。
婚活でうまくいかない方は、相手への期待や要求が多いです。
結婚しないという選択
婚活してみたからわかる
ご自分の人生で「結婚する」という選択肢がない方も居るでしょう。結婚しないという選択。
私のところに「婚活をしたいのですが」と相談にお越しになり、面談していく中で「恋愛をしたいんだわ」と気付かれる方も少なくありません。第三者と話してみることで気付きを得ることだって多々あります。
もっと言えば、婚活してみて、私がしたかったことは「結婚することじゃなかった」と腑に落ちる方さえいます。相手のために「自分を変えること」や「相手に合わせる」生き方は、やっぱり私には合ってない、「結婚という形に固執しないで生きていきます」という方も居ます。
やってみてわかることってたくさんあるんですね。
結婚して家族になると、家族は24時間365日一緒です。恋人の時には見えなかったところを目にします。「きれいな」ところしか見えなかった恋人関係から一気に現実というものを見せつけられます。
また、昔ほどではないにしても結婚は「家」と「家」の結びつきでもありますから義両親、義兄弟姉妹との関わりも出てきます。
そういったものが煩わしい、「気楽」や「自由」を失いたくないので結婚せずに、「会いたい時だけ会う」=「恋愛」という選択肢もあります。
独身は寂しい・・・?!
結婚したからといって、老後、孤独にならないとは言えません。伴侶に先立たれたり子どもも独立していくし、折り合いが悪くて疎遠になるケースもあります。
ただ、ここで、震災の後など、婚活のご相談件数がグッと増えることをお伝えしておきますね。
「元々結婚する気なんてなかった」と言っていた方でも、先の東日本大震災の後は、さすがに心細く、自分の周りが「家族」で行動しているのを見て「独りであること」を痛感したと話して下さった方がいました。
別の方は「平時は、一人でも平気だと思っていたが、予期せぬ震災でライフラインが止まり、当たり前の日常が停止した時には言い知れぬ不安が襲った。家族が欲しいと思った」と話して下さった方もいました。
独りで生きるということは、こんな想定外の災難でも乗り越える術や蓄え、人と人とのネットワークも含めて確保しておく必要があるでしょう。もちろん、結婚していても予期せぬ災害には対処できない場合も多いですし「老老介護」の問題もあるでしょう。
孤独が嫌だと結婚したとしても、死ぬ時は「一人」です。
結婚で人生のリスクのすべてが解決されるわけではありませんが、最低「2人だと食べていける」と昔の方はよく言ったものです。
だからと言って「誰かに幸せにしてもらいたい」とう相手に依存(相手を利用)する動機で結婚しようとしていた、と気が付いた場合、そこは大きく軌道修正しないと婚活は難しいです。そのような自己中心的な方は、婚活でも実生活でも敬遠されています。
人間は、「自分を利用しようとしている」と気が付けば距離を置くものです。自分のために見返りを期待せず、想いを尽くしてくれる人と一緒に生きたいと思うものです。
そんな人が「結婚相手」として選ばれていきます。